豊田 佐吉(発明家・実業家)
豊田 佐吉(とよだ・さきち) 発明家・実業家 1867年2月14日~1930年10月30日
遠江国山口村(現・湖西市)に、大工の長男として生まれました。小学校を卒業すると父の大工仕事を手伝っていましたが、貧困にあえぐ村の暮らしを見て、村を、ひいては日本を裕福にしたいと考えるようになりました。そして学問の必要性を強く感じ、東京から新聞を取り寄せたり、村の同士を集めて「夜学会」を開いたりしたのだそうです。
18歳で、人生の転機が訪れます。専売特許条例が公布され、日本でも先進諸外国同様、有益な発明には特許が与えられ、その権利を守れるようになったのです。佐吉はこれを聞き、「発明を生涯の仕事にしよう」と決意します。
彼は、母親が「はたおり」の原始的な機械に苦労する姿を見て、手機の改良を試みました。研究を重ね、24歳で豊田式木製人力織機を発明、特許を取得します。更にこの織機を改良し、取り扱いが簡単で効率の良い糸繰返機(かせくりき)を発明、大成功を収めます。その資金を元に、動力で織る織機を開発し、事業を拡大していきました。
佐吉は64歳で亡くなるまで、自動織機の改良を続けました。生涯で彼が取得した特許権は84件、実用新案は35件にも及びます。事業は息子の喜一郎氏に受け継がれ、自動車をはじめとする、日本の産業の発展の礎となったのです。
<by あおい>
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