【うなずきチェック】投稿編その2
それでは今回も元気に地元ネタ、行ってみましょう。 カッコ内は投稿者のペンネーム、敬称略です。
[投稿111] | 「とぶ」というのはもちろん走ることだ。(藤枝市・ガルマザビ) |
[投稿112] | 運動会といえば、「青いみかん」が思いうかぶ。(富士市・あけみ) |
[投稿113] | 新幹線から富士山の写真を撮影している人を見ると、嬉しくなる。(富士宮市・アッコにおまかせ) |
[投稿114] | 全国の天気予報図で、東京の隣がすぐ名古屋なのはどうかと思う。(静岡市・ちびくじら) |
[投稿115] | 「こば」「こばっちょ」に「小林君のあだ名」以外の意味があることを知っている。(富士市・ひじぱ) |
[投稿116] | 漢方薬の「ニイヤ」のおじいさんは、今おいくつなんだろう、と無性に気になる時がある。(浜松市・ジブリっこ) |
[投稿117] | 由比町を通るとき、思わず「世界一列皆兄弟」を探してしまう。(静岡市・heidi) |
[投稿118] | 子供の頃、ネットに入れたサッカーボールを蹴りながら通学したことがある。(静岡市・こうむしみむし) |
[投稿119] | 『キャプテン翼』の舞台は、静岡~清水地区だという確信を持っている。(富士市・Mediea) |
[投稿120] | しかし、「南葛市」の名前の由来が、東京の「南葛飾」だと知ったときにはがっかりした。 (磐田市・ターヒラ) |
(参考資料:『ビバ★いなかもん!』永浜敬子 講談社)
今回は、W杯開始記念ということで、すこしサッカーネタを多めに入れてみました。
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【注釈】
[投111]とぶ
投稿者コメント:よくばーちゃんから急いで行きなさいという時に「あんた、はやくとんできな。」と言われた思い出があります。
何人かの方から寄せられた、方言に関するネタである。他の地方で使っても、イメージは十分に伝わるので、笑われることは少ないだろう。江戸っ子も急いで行くことを「すっとんでく」などと言ったりするわけで、こんなところにも、徳川時代における静岡と東京(江戸)とのつながりを見ることができる。
年配の方だと「徒競走」、つまり「かけっこ」のことを、「とびっこ」「とびっくら」などと呼ぶ。さすがにこの言葉は他の地方では通じず、「うまとび」あたりに勘違いされる恐れがある。
なお、方言についてはこの他にもたくさんの投稿をいただいたが、「かじる」「ら・ずら」「っち」「ちゃっと(19番の項参照)」などいくつかの方言については、他のコーナーですでに扱ってしまっているため、この「うなずきチェック」では採用を見合わせた。ご了承いただきたい。
[投稿112] 青いみかん
投稿者コメント:昔は、運動会の季節になると、早稲みかんの「青いみかん」が登場し、だいたいの家族が、お弁当にもって来ていた。
県外出身者のKoにも、なんとなくわかるような気がする、ノスタルジックなネタである。
ざわざわした独特の緊張感。家族の応援。栄光とくやしさ。涙のしょっぱさに混じる、青いみかんの若いすっぱさ。
投稿されたフレーズとは逆に「青いみかんを食べると、運動会を思い出す」という人も多いのではないだろうか。「とびっくら」の甘酸っぱい思い出。それが青いみかんなのである。
[投稿113]富士山の優越感
富士山を見て喜ぶ人を見ると、うれしさと誇りと、ちょっぴり優越感を覚えてしまうのは、富士山周辺住民の習性である。「ふっ。ヨソモノだな……どうだきれいだろう、うちとこの山は……存分に見るが良い」と、まるで自分の所有物であるかのような勘違いをしてしまうのだ。
ところで、昔何かの本で、こんな記述を見たことがある。
ある外国人が言っていた。「日本人はマウント・フジのことを、“フジさん”と擬人化して呼ぶ。彼らのマウント・フジへの親しみと誇りが感じられる呼び方だ」と。
これは「山」を「さん」と音読みすることを知らなかった彼の勘違いなのだが、あながち勘違いとも言い切れない。日本人にとって山は親しみと恐れを持って見られるべき存在であるし、中でも「フジサン」という呼称は「フジというヤマ」ではなく、「お富士さん」という呼びかけに近い。
ふむ。一理ある。
[投稿114]天気予報図
投稿者「ちびくじら」さんの「東京とも名古屋とも、気候が全然違うんですけど・・」というコメントの通り、東京の隣が名古屋というのは、静岡人からすると乱暴な気がする。横浜の隣が名古屋だったりすると、「お前は『のぞみ』か! 静岡無視すんな!」とツッコみたくもなる。
天気予報は、伊豆が関東地方に含まれていたり、東海・北陸という区分で、富山や石川などまるで風土の違う県とグループ化されていたりと、静岡県の微妙な立ち位置を実感させられる場だ。
[投稿115]こば・こばっちょ
こう呼ばれている「小林君」は多いだろうが、静岡においてこれらの言葉は「片隅・端」という意味の方言としても使われる。「木端・木羽」と書いて「材木の切れはし」を示したり、柾目板の年輪と平行な断面を「こば」と呼んだりするので、語源はこれらの建築職人用語にあるのかもしれない。
「こば・こばっちょ」は東京弁だと「すみ・すみっこ」にあたる。静岡では「すみっこ」の音変化と思しき「すまっこ」という言い方も存在する。また「くろ」というのも、「片隅」を表す方言である。
投稿者の1人「のりっく」さんによれば、「『くろのじゅるいとこ』とは端っこのぬかるんでいるところ、という意味」とのこと。他の地方の人に、「あー、その道抜ける時にゃ、くろのじゅるいとこに、気ぃつけて」などと言ったら、どんな妖怪がひそんでいるのかと思うことだろう。
なお、「くろ」の由来だが、「隅」⇒「墨」⇒「墨は黒い」⇒「くろ」となったという、言葉遊びのような説があるらしい。昔の人の言語センスは、豊かで愉快なものだ。
[投稿116]ニイヤのおじいさん
投稿者コメント:私が子供の時から、CMに出るおじいさんは変わらないのです。しかも、いつも漢方薬をゴリゴリすっている映像です。CMを撮った時点で、かなりのお歳なんじゃないでしょうか・・・。
このネタは他にも投稿を頂き、「子供の頃はあのおじいさんが怖かった」「20年くらい同じCM。あのおじいさんが今もお元気なら、漢方薬ってすごいものだと思う」などのご意見があった。
実はこの「荷居屋」の静岡支店は、われわれTNCスタッフの働くビルのすぐ近くにあり、筆者は毎日この前を通って通勤している。しかし、残念ながら筆者はこのCMを見たことがないので、なんともコメントできないのがくやしいところだ。
[投稿117]由比の名物看板
中部から東部にに抜けるとき、必ず通らなくてはならないのが、由比付近の海岸線。列車だろうが、東名だろうが、バイパスだろうが、絶対に通るこの道筋の高台にバーンと掲げられた看板なので、見たことがない人は少ないだろう。
さて、ここで記憶力問題。看板に書かれているフレーズは次のうちどれか?
A)世界人類皆兄弟
B)世界平和皆兄弟
C)地球一列皆兄弟
D)人類兄弟世界は一つ
E)世界が平和でありますように
答えは…………
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選択肢は全部ハズレである。みなさんから投げつけられる「モヤっとボール」をかわすべく、次の解説に移ろう。
[投稿118]サッカーボール
この項目についてヒアリング調査を行ったところ、「私もサッカーボール蹴りながら通学してました!」という情報が、女性からも寄せられた。その他にも「体育で女子もサッカーをやっていた」「母校に最近女子サッカー部が出来た」など、女子にもサッカーは浸透しているようで、さすが静岡と思わせるような状況である。
男子にいたっては、「高校時代、体育の授業の大半がサッカーだった」とか「入学時に、上履きを買わされるのと同じように、サッカーシューズを買わされた」など驚愕のエピソードが出てくる始末。県外のみなさんがドン引きしそうなサッカー王国秘話、まだまだたくさんありそうだ。
[投稿119・120]キャプテン翼
現在のサッカー人気のきっかけとも言われる人気漫画。高橋陽一作。Jリーグ創成期を支えた選手たちのほとんどが、この漫画の影響を受けていると言っても過言ではない。日本でフォワードよりも中盤のポジションが花形とされる傾向は、翼がミッドフィルダーだったからだ、という説があるほどである。
掛川市が舞台であることを明確にした『シュート!』とは異なり、こちらは静岡県であることは明示されているものの、市は架空のものとなっている。翼たちの住む「南葛(なんかつ)市」のモデルが旧静岡市、「志水市」が旧清水市である、という説がもっとも一般的。なぜか島田市は、そのまま出てきたりする。
「南葛市」は、高橋陽一氏の故郷・東京の「南葛飾」からつけられているらしい。確かに「なんでここでいきなり東京なの?」と静岡人の落胆を誘うネーミングである。
<by Ko>
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