船越堤公園
Koです。時期を逸してしまった感はあるのですが、桜の時期に花見の名所の1つである「船越堤公園」に行って来ましたのでレポートいたします。
場所は静岡市清水区。有東坂を海のほうへ行ったところの右手に広がる、広大な自然公園です。
【場所】静岡市清水区船越497
私が訪れたのは、まだ早めの桜の時期。
桜の樹と、池に浮かぶあずまや。いいですねえ。
また、園内にはせせらぎが流れ、
水の公園としての顔も持っているようです。水の流れる音、におい、その清涼な感覚にはとても癒されます。これがマイナスイオン効果?
ここは梅と桜の名所として有名ですが、6月頃には蛍も楽しめるそうです。なるほどそれで清流。蛍ときれいな水はつき物ですからね。
そして、高嶋健一歌碑「ほたる」と像「森のおはなし」堤直美作。
てのひらの くぼみにかこふ草螢 移さむとしてひかりをこぼす
そっと手の中に、大事につかまえた蛍。手のひらを通してうっすらとした光がまたたく。ほら、蛍だよと手から手へ渡そうとしたとき、その指の隙間から、いのちの瞬きのような光がもれでている。そんな情景でしょうか?
さて、ここにはいくつか変わった施設があります。一つ目は、星の広場。
丘の頂きにあって、毎月第3土曜日には天体望遠鏡を使っての、星の観測会が開かれるそうです。
次に、茶室。
うーむ。なかなか落ち着いたたたずまい。有料で貸し出してくれるそうです。
そして、最後に野外ステージ。
丘の中腹あたりにある広場に位置します。写真の左端に映っているのは小学生くらいの男の子2人。といえば、このステージの大体の大きさがわかりますね。こちらも有料での貸し出しを行っています。
ステージ周辺の桜。もうとっくに散ってしまったことでしょう。
このあたりの桜にはなにやらいわれがあるのだそうです。
案内板曰く、「ワシントン・ポトマック河畔の里帰り桜」。
書かれた内容を私なりに解説すると、
明治40年に、後のアメリカ大統領となる陸軍長官タフト氏が、夫妻そろって訪日しました。その時、タフト夫人が「日本の桜が欲しい」と言うので、当時の東京市長が桜の苗木千本をワシントンに送りました。しかし、検疫の際、その中に害虫が見つかったため、哀れ苗木はすべてアメリカで焼却処分されてしまいました。
せっかくのタフト夫人の依頼を果たせなかったことをふがいなく感じた尾崎市長は、すぐさまもう一度しっかり健康に育てた苗木を送ることを決意。その苗木育成を任されたのが、興津園芸試験場の熊谷八十三氏。
明治45年に再度送られた苗木は健康そのもので、尾崎市長、熊谷氏、そして日本は面目を保つことができました。その苗木はワシントン・ポトマック河畔に植樹され、現在も「桜まつり」が開かれるほど毎年咲き誇っています。
さて、昭和56年になって、このワシントン・ポトマック河畔の桜は、その一部が東京に「里帰り」しました。さらにその桜から接木養生し、清水市が譲り受けたのがこの「ワシントン・ポトマック河畔の里帰り桜」なのだそうです。
つまり「東京の桜」⇒「清水で苗木育成」⇒「ワシントン・ポトマック河畔」⇒「東京へ一部凱旋」⇒「清水へも里帰り」という経路をたどったわけです。戦前・戦後にわたる日米の友好の象徴、そんな国際的な由緒ある桜なんですね。
ここの桜を見るときには、そんな歴史に思いをはせてみるのもいいかもしれません。
<by Ko>
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