芹沢 けい介(工芸家)
芹沢 けい介(せりざわ・けいすけ) 工芸家 1895年5月13日生
(注:けい介の「けい」は、「金」偏に「圭」。機種依存文字のため、ひらがなで表記)
芹沢けい介さんは、静岡市出身。日本を代表する染色工芸家の一人です。その作品は、日本はもちろんのこと、世界中からも高い評価を受けています。
彼は明治29年、静岡市本通の呉服商を営む家の次男として生まれました。
最初から工芸家の道を志していたわけではなく、中学卒業後は、現在の東京工業大学にあたる東京高等工業学校に進学し、そこでは図案科を専攻。卒業を機に静岡に戻り、図案家として静岡工業試験場で働き始めます。
転機となったのは、柳宗悦さんの著書「工芸の道」に出会ったことでした。これをきっかけに、工芸家への道を歩むこととなります。そして、柳氏によって特設された博覧会で出会った、沖縄の紅型(びんがた)の美しさに魅せられ、染色家になることを決意します。その後、紅型をはじめ、各地の伝統手法を研究。動物や文字などあらゆる題材をモチーフにした、彼独自の模様表現が生み出されていくこととなります。
彼が創始した「型絵染(かたえぞめ)」と言われる技法で、人間国宝に認定されたのは昭和31年のこと。昭和51年から52年にかけては、大規模な個展をパリの国立グラン・パレで開催し、大成功をおさめました。国内外で認められた、日本人屈指のスケールの大きな芸術家と言えるでしょう。
また、創作者としてだけでなく、蒐集家としての顔を持つことでも有名です。静岡市にある「静岡市立芹沢けい介美術館」には、約800点の作品の他に、約4500点におよぶ世界中の工芸コレクションが収蔵。年に3回の展示替えが行われ、氏のオリジナリティあふれる作品世界にふれることができます。
昭和59年4月5日、88歳の生涯を閉じましたが、彼の作品とコレクションは、今も多くの人達に愛され、デザイン界に強い影響を与え続けています。
(by まち娘)
【関連リンク】
⇒ 静岡市立芹沢けい介美術館
⇒ 東北福祉大学芹沢けい介美術工芸館
⇒ 日本民藝館
⇒ 大原美術館
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私は、夫の転勤で静岡市に来ました。そこで、芹沢さんのことを、初めて知りました。美術館にも行きました。大好きになりました。
今では、美術館で購入した綺麗な葉書を、故郷の親や友人に出しています。これからも折に触れ、美術館を訪れたいと思っています。
投稿: みりー | 2007年8月 6日 (月) 14時38分