『ほうかご探偵隊』 倉知淳
■『ほうかご探偵隊』 倉知淳 講談社 ジュブナイルミステリ
この物語の舞台となっているのは、とある小学校。はっきりと場所は書いてはありませんが、
「僕らの学校は、富士山の裾野にある小都市の、ごく普通の学校だ。温暖な気候のせいか、県民気質としてみんなおっとりしている」
とあり、サッカー少年「三浦ヤス」なんて人物が出てきて、作者の倉知淳氏が静岡県出身とくれば、誰が読んでも静岡県のお話ですね。
ジャンルとしては、小学生向けミステリですが、大人が読んでも十分楽しめます。この本を含む「ミステリーランド」シリーズは、名だたる推理小説作家たちが、子供たちへの「ミステリの入り口」として執筆しているシリーズなのです。
「僕」こと藤原高時のクラス5年3組で、あまり重要でないものが次々と無くなっていくという、不可思議な連続消失事件が発生。事件の当事者となった「僕」は、鋭いところのあるちょっと変わった同級生・龍之介くんと一緒に解決に向けて動き始めます。くるくると猫の目のように角度を変える、龍之介くんの視点は事件のどんな全貌を暴きだすのか?
伏線、ミスリード、思考法、事件の関連性、相対的視点など、子供向けとはいえ、ミステリの基本要素がいっぱいにつまった良作です。また寡作の推理作家・倉知淳氏の数少ない作品のひとつ。倉知ファンなら、この物語の探偵役・龍之介くんがあこがれる「かっこいい叔父さん」って「あの人」のことだな? とニヤリとできますよ。
<by Ko>
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