静岡県が今の形になったワケ
都道府県別人口が全都道府県中第10位に位置する静岡県は、静岡市と浜松市の2つの政令指定都市を有し、東西に長く、その地形は一見金魚のような形をしています。
静岡県は最初からこの形をしていたわけではなく、さまざまな経緯を経てこのような形へと変化していったのでした。
現在の静岡県にあたる地域は、江戸時代には、幕府の直轄地、旗本の知行地、諸大名の領地などが複雑に入り組んだ地でありました。
明治4年7月に行われた廃藩置県時の静岡県は、韮山県(伊豆)、静岡県(駿河、遠江)、堀江県(浜名湖北部)の3県に分かれていました。そして同年の11月、韮山県は足柄県の一部へと変更。遠州には新たに浜松県が成立し、静岡は静岡県、浜松県、足柄県の3つへと分かれました。
その5年後、明治9年4月の足柄県廃止に伴い、旧伊豆の国が静岡県と合併したのに続き、同年8月に浜松県と静岡県が合併。ようやく現在の静岡県が誕生したのです。
静岡県という名称については、明治2年に生まれました。
もともと駿河府中と呼ばれていたこの地域は、特定の地名というよりも甲斐府中と同様に、地方の拠点を表す名称でしたが、明治政府は紛らわしいとして当時の駿府藩に地名の変更を命令。
藩内で検討した結果、「静、静城、静岡」の3案が政府に提出され、その中の「静岡」を採用したのでした。ちなみに静岡の「シズ」は、賤機山に由来すると言われています。
東海道の要所として知られた静岡県は、3つの県が合体して成立した、人口・規模ともトップクラスの県だったのです。ただあまりにも土地が広いため、地域差も大きく、冠婚葬祭などでは地域ごとの違いが結構あります。
その差違が静岡の魅力なのかもしれませんね。
番外編・あなたはいくつ読める!?
静岡県内の読みにくい地名
(1)建穂
(2)策牛
(3)松尾
(4)塩木道
(5)田牛
(6)上柴怒田
(7)御厨
(8)貴布祢
答え:(1)たきょう (2)むちうし (3)まとう (4)しょきみち (5)とうじ (6)かみしばんた (7)みくりや (8)きぶね
(by 静岡星人)情報提供元:a・un
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