宇津ノ谷峠の十団子伝説
そんなワケでやって来たのは
十団子伝説にゆかりのあるお寺「曹洞宗 宇津山 慶龍寺」さん。
場所は↓
道の駅宇津ノ谷峠上りの脇にある道を上っていったところにあります。
本堂はこんな感じ。
境内には十団子伝説が書かれている看板がありました。
ちなみにどんな昔話なのか説明すると・・・
昔々、宇津ノ谷峠には旅人を食べてしまう鬼が出没していました。
諸人の難を救おうと「在原業平(ありはらのなりひら)」は祈願。
すると宇津ノ谷峠にあった延命地蔵堂の地蔵菩薩が鬼退治を引き受けてくれました。
地蔵菩薩は旅僧の姿で鬼と対峙。
宇津ノ谷峠の鬼は、まず人間の姿で現れました。
その様子を見た旅僧が「本体を現せ」と鬼に言うと、身長6mの鬼の姿に変身。
すると旅僧は「お前の力はたいしたものだ。今度は小さくなって、わしの手のひらに乗ってみよ」と言います。
褒められた鬼は気をよくし、「よし」と答えて小さな玉に姿を変えて旅僧の手のひらに飛び乗りました。
それを見た旅僧はすぐに持っていた杖でその玉を粉砕。
旅僧は「おまえはこれで仏になった。これから旅人を苦しめてはならぬぞ」
と悟し、砕かれて十粒になった鬼を飲み込んで退治しました。
めでたし、めでたし。
ざっくり書くとこんな感じですかねー。
鬼の災いもなくなった宇津ノ谷峠では、道中守護のために、
お団子を数珠の形にして「十団子」を作り、魔除けとしていたそうです。
日本昔話で見た事、聞いた事ありそう?な方がいそうですよねー。
自分は鬼が食べられちゃう話、聞いた事あります。
もしかしたら原作がこれなのかもしれませんね!
こちらが延命地蔵堂のお地蔵様。
毎年8月23日・24日に慶龍寺例祭があるようで、
その日にはいろんな十団子を売ってるみたいです。
ちなみに境内には、森川許六(もりかわきょりく) 句碑があります。
森川許六は、芭蕉十哲のひとりに数えられる人物。
「十団子も 小粒になりぬ 秋の風」という俳句が刻まれていました。
なにやら哀愁の漂う句ですねー。
宇津ノ谷峠では十団子を売っているお店もあります。
こちらのお羽織屋は、慶龍寺がら歩いて1分ほどの距離にありました。
ということで宇津ノ谷名物・十団子を購入。
十団子と言うだけあって、10個のお団子が入っています。
味はごま、桜、オレンジなどなど。
すあまのような甘さのため、お茶を呑みながら食べるの良いですねー。
■慶龍寺
静岡市駿河区宇津ノ谷279-1
054-259-1309
(by 静岡星人)
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