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2013年6月 6日 (木)

磐田市のシンボル、ベッコウトンボを探して

お前もデカなら足で稼げ

磐田市の桶ケ谷沼は、
ベッコウトンボが見られることで有名なスポット。

ベッコウトンボとは、絶滅危惧種Ⅰ種に指定されており、
以前は宮城県以南、29都府県で見られたトンボなのですが、
現在はわずか6都道府県にしか生息していません。

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この桶ケ谷沼のベッコウトンボも灯が消えそうな時、
ボランティアで保護活動していた団体から声が上がり、
桶ケ谷沼は静岡県自然環境保全地域に指定。
その後は県や地域により保護されることとなりました。

 

沼へ足を運ぶ前に、
桶ケ谷沼の保全・利活用の拠点、桶ケ谷沼ビジターセンター
ベッコウトンボについてお勉強。

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室内では、保全活動の様子がパネル展示されています。
学校の野外学習や趣味の一つとして、足を運ばれる人も多いそうです。

それにしてもベッコウトンボとはどんなトンボ?
館長に話を聞いてみました。

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「もうちょっと、しっかりせいよ。と、ベッコウトンボにそう言ってあげたいくらい、頼りないというか、弱々しいというかねぇ(笑)」

え?どういう意味でしょうか?

館長の話によると、ベッコウトンボはとっても優しい性格。
例えばベッコウトンボ10匹に対し、
エサが5匹分しかその場にないと仮定しましょう。
昆虫だって弱肉強食。
取り合いをしてでも、生命力に駆けることでしょう。
しかしこのベッコウトンボ君は、あなたもどうぞと言わんばかりに、
譲り合い精神の持ち主だそう。

「そんなわけで、1匹1匹が弱々しいトンボになって生命力に欠けてしまい、いっぺんに数が減ってしまうというのも否めないわけなんですよねぇ」

人間で言えば、なんて優しく思いやりのある性格だと、
褒め称えられることでしょうが・・・。
1年しかない儚い命なんですから、
もうちょっとガツガツしてもいーんじゃないでしょうか!

それにしても聞けば聞くほど、
「譲り合い」を美徳とする日本人みたいなトンボ君ですね

 

生息数が減少する理由には、アメリカザリガニの大量発生や、
ベッコウトンボが好む沼と草原が失われつつある自然破壊にも要因があります。

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沼へ行くにはこのように、板張りの遊歩道が整備されています。
周囲1.7㎞、広さ約7.4haの桶ケ谷沼のほとりまでは、
現在足を踏み入れることができません。

沼の周囲には、観察棟や休憩所が点在しており。
カワセミ、マガモ、コハクチョウなど季節折々の野鳥を見渡すこともできます。

しかし、すぐ近くに国道一号線、磐田バイパスが通り、
このような車通りの激しいロケーションに、
こんなにも綺麗な沼があるとは知りませんでした。

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“秘境”と表現されることもあるそうです。
確かに的を射た言い方ですねぇ。

「甑塚の水辺」という名がついたこの場所には、
ベッコウトンボを繁殖させるブルーの容器が設置されていました。

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沼にザリガニが大発生し、ベッコウトンボが絶滅危機になった過去の経験を生かし、
保護方法の一つとしてこのような保護活動を実施しています。
ベッコウトンボが見られるのは、4~5月いっぱいまでだとか。
果たして見つけることができるでしょうか。

ってウロウロしていたら発見!!

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少し分かり辛いですが、羽の模様が鼈甲に見えることから、
ベッコウトンボと名付けられたそうです。

ちなみにこちらが標本です。

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羽の模様とか大きさとかがよく分かるかと思います。

現在は人工的な保護をしている桶ケ谷沼ですが、
全国的に見ると、ベッコウトンボの数は年々減っているそうです。

70種のトンボに650種の植物、季節ごとにやってくる野鳥。
自然の生態系を守りつつ、
ベッコウトンボを絶滅させない活動をしている
桶ケ谷沼ビジターセンターを中心とするボランティアさんたち。

美しい自然と失ってはいけない命、
私たちは今一度認識する必要があるかもしれません。
そんな気持ちにさせてくれる磐田市・桶ケ谷沼にぜひ足を運んで、
自然からの学びを体験してみてくださいね!

磐田市桶ケ谷沼ビジターセンター
磐田市岩井315
0538-39-3022
【開館時間】9:00~17:00
【休館日】毎週月曜日(祝日の場合はその翌日以降の最初の平日)
【入館料】無料


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(by tadauchi)

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