歴史ある古民家で日本のスローフードを味わう
お店の名前となっている「つぶ食」とは、ヒエ・キビ・タカキビ・アワなどの雑穀類をつぶのまま使い、手間と工夫で美味しく調理した郷土料理のこと。
玄関には、雑穀が飾られていました。
「雑穀は栄養価が高く、低カロリーで繊維質やミネラルがたっぷり!化学肥料は使わないし、消毒しなくても育つ地球にやさしい穀物なんですよ」
と笑顔で話す石本さん。
自家栽培の穀物は一切化学肥料を使っていないそうです。
雑穀を愛する気持ちが言葉の端々から感じられますね。
昔は主食だった雑穀類ですが、今ではご存じ白米が主流です。
実は自分も市販されている米に混ぜる穀物ぐらいでしか知りません。
時々混ぜて炊いてみると、ご飯がもちっとしたり歯ごたえが変わったりして、結構好きなんです。
さてさて、雑穀料理とは一体どんなお料理なんでしょうか?
楽しみ楽しみ!
まずは大皿から!
雑穀+季節の山菜や野菜+魚などさまざまな素材をフライや天ぷらにしています。
それでは抹茶塩でいただきまーす!
おお!
一つひとつの歯ごたえも風味も違うのはもちろん、口に広がる自然の味わい・・・。
美味しさの中に優しさがあるって言うのでしょうか。
「自然を美味しく調理して食べている」ってイメージそのままの美味しさです。
特に私のお気に入りは、まん丸の「モチキビのじゃがいもコロッケ」。
モチモチ感がハンパないんです!
おいし~い!
また、一緒に北遠地区の郷土料理も味わえます。
メニューはその日に畑で採れた旬の野菜を使うので、季節によって変わるそうです。
今回味わったのはコチラ!
ご飯の中にある黄色いつぶつぶはキビ。
こんにゃくは、こんにゃく玉から作った手作りのもので、市販品にはない弾力がありますね。
また、サラダにかかっているのは自家製のモチアワのドレッシングだそうです。
「モチアワは炊いただけでトロッとなるので、塩・砂糖・酢で味を整えるだけでドレッシングが出来るんです」
へー。
さっぱりとしていて、野菜との相性も◎。
非常に美味しいです!
さらに自家製の手打ち手切りのそばも付きます。
ここまで来ると結構お腹いっぱいになりますねー。
気になるお値段は、なんと2,000円! ※3,000円コースもあります。
これだけ自然な食材が味わえて、このお値段というのは割とおトクな気がします。
ただ完全予約制なので、まずは予約をしてから向かってくださいね!
元々は、ご夫婦で農業を営んでいた石本さん。
時代と共に雑穀類を作る農家が減る中、北遠地区に伝わる伝統料理を残したいという思いから、古民家レストランを思いついたそうです。
早速自宅の一部をお店へとリフォーム。
囲炉裏の残る広々とした畳の間は、座るだけでも、ゆったりした気分になれます。
また、先祖代々受け継いだ食器類もお店で使用しているそうです。
当初は「どうせなら楽しく!無理ならやめればいいや」と気楽に考えていた石本さんご夫婦ですが・・・。
味噌作り・ハム作り・麺打ち・惣菜作り・お菓子作り・露天商・仕出し技術と、レストランを開くにあたって7つの資格を取得!
さらにおいしい漬物作りを学ぶため、京都で修行したことも。
いやー、凝り性なんですね!
こうして作られた料理が、美味しくないわけがありませんよね!
と、石本さんとお話しながら食事を味わっていたのですが、いつの間にか完食してしまいました。
気がつけば長居してしまいそうな、居心地の良さ。
古民家ならではの温かい空間がそうさせるのでしょうか?
「もう秋も中盤です。これからの季節は新米やきのこなど秋の味覚が味わえます」
紅葉を見ながらお店に向かうのも楽しいかもしれませんね!
ぜひ「つぶ食いしもと」で、伝統郷土料理をゆっくりご賞味ください!
■つぶ食いしもと
天竜区水窪町地頭方389
053-987-0411
【営業時間】12:00~14:00
【定休日】完全予約制なので、その都度対応
【駐車場】5台
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(by 浜松こども情報)
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