コンコルゲンの「課長」の素性に迫る
静岡県は、東京と名古屋、大阪・京都といった大都市の間にあるわりに、独自の「ローカル色」が強いことがよく指摘されます。代表格が「ローカルCM」。静岡県民なら知ってる、あるいは静岡県民しか知らないCMがたーーくさんあります。
その中で、2013年夏、静岡に帰省した元県民が多数、「刷り込み被害」に遭ったと言われるのが、「コンコルゲン」の歌。ご存知、「コンコルド」のCMですね。
「♪ほーめられて、のびるタイプですっ」といったキャッチーな歌詞が短期間の滞在でも脳裏にこびりつき、静岡を出ても知らず知らずに口ずさんでいたり、怒られた子供が繰り返し歌ってお母さんに反撃したりと、まあ、いろいろあったとかなかったとか。
さて、2013年11月現在のコンコルゲンのCMで際立つ存在と言えば、「課長」でしょう。キレのあるダンスと独特な風貌、味のある演技。「はい、彼女、今いいこと言いました」などは普段使いしたい言い回しです。
「課長」を演じているのは、古舘寛治(ふるたち・かんじ)という役者さん。
舞台と映画を中心に活躍する、強い個性を持ちながらも、様々な役をこなせる俳優さんです。テレビのお仕事は多くないのですが、最近はFNS系ドラマ『リーガル・ハイ』のセカンドシーズンに、「やられ役」的な弁護士としてレギュラー出演。
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いったんCM !
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調べてみたところ、テレビドラマ出演は、2008年に放送された榮倉奈々さん主演のNHK連続テレビ小説「瞳」が一番メジャーな作品のようです。他にはNHK『ROMES 06』、テレビ東京系『たべるダケ』など。あの大ヒットドラマ『あまちゃん』にも1回だけ出演しているそうですよ。
そして静岡との不思議な縁を感じたのが、ドラマ『永沢君』への出演。『永沢君』は、静岡が生んだ国民的漫画『ちびまる子ちゃん』のスピンオフ。さくらももこさんが、脇役の1人、永沢君を主人公に、清水市立桜中学校での生活を、シニカルに描いた作品です。
2013年4月~9月の半年間、TBSのニュース23終了後にこの漫画がミニミニドラマとして実写化されました。主演は劇団ひとりさん。古舘さんは担任の先生として登場していました。静岡を舞台にした、静岡を代表するクリエーターの作品にレギュラー出演。2013年、古舘寛治さんは、怒涛の静岡上陸をしていたんですねえ。
……へえ~。それにしても、『永沢君』のドラマは知らなかったなあ……。なんで知らなかったんだろうなあ……。
と思ったら、当然でした。ドラマ『永沢君』、関東ローカル放送でした。SBS! なぜ放送しなかった!
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いったんCM !
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演劇界、映画界でユーティリティープレーヤーとして、ひっぱりだこだという古舘寛治さん。現在非常に注目が集まっています。
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『南極料理人』『横道世之介』などの作品で有名な沖田修一監督や、CMディレクターとしても高名な山内健司監督にしばしば起用されています。コンコルゲンのCMも山内健司氏が手がけたもののようです。山内健司監督の最近の作品と言えばソフトバンクモバイルの「白戸家」。なるほど……なんとなく、コンコルゲンの世界観と似ている気もします。
「コンコルゲン」の課長を調べていたら、とんでもないところまで来てしまいました。静岡での認知度がおそらく突出して高いこの役者さんは、今後、色々なところでその活躍を目に出来そうです。
<by Ko>
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