村松崇継(むらまつ・たかつぐ) 作曲家
浜松市出身の作曲家・ピアニストです。浜松日体高校在学中にピアノソロアルバムを出してデビュー。国立音楽大学作曲学科を卒業し、現在は日本作編曲協会理事を務めるという輝かしい経歴の持ち主です。
活躍している分野は「劇伴(げきはん)」。なんのことかと言うと、映画、テレビ番組や演劇・ミュージカルで使う音楽のことで、いわゆる「サウンドトラック」というやつですね。村松氏はなんと23歳の若さで映画『狗神』の映画音楽を担当しました。
ドラマ『天花』のサントラの仕事を受けたのは26歳の時で、これはNHK朝ドラ史上最年少の記録です。そのわずが4年後に朝ドラ『だんだん』の音楽をてがけ、劇伴の寵児としての活躍を見せます。
そんな「早熟の才能」が開花したきっかけをさかのぼると、「幼稚園にあこがれの先生がいて、その先生に褒められたかった」という、なんともおませさんな動機だそうです。先生を想う一心で5歳でピアノに触れ、小学生の時に、あの上原ひろみさんと同じヤマハ音楽教室に入り、そこからはピアノ漬け。15歳の時に見た映画『バック・トゥ・ザ・フューチャー2』の音楽に感動し、映画音楽家を目指したとのことですから、早くからすでにこの道を行くことが決まっていたのですね。
担当した映画をざっと挙げると
- 突入せよ!「あさま山荘」事件
- 魍魎の匣
- 夕凪の街 桜の国
- クライマーズ・ハイ
- 誰も守ってくれない
- 大奥
渋い、いい作品に携わっていますね。これでもごく一部です。最近の作品で一番有名なのはスタジオジブリの『思い出のマーニー』。
ピアノでテレビアニメの曲を弾きながら、アレンジで遊んでいた少年が、世界で愛されるジブリアニメ映画の曲を手がけました。まさに「子供のころの夢がかなった」生き見本。こんな人もいるのですから、好きなことはとことんやってみるべきなのかもしれませんね。
(by Ko)
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