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2023年6月 7日 (水)

自然の中でむかしの暮らしを体験しながら、自分で考えることを学ぶ「むかし田舎体験 水車むら」

静岡県・愛知県内の気になるスポットを紹介するこのコーナー。今回のテーマは「大自然の中で昔ながらの食事や遊びを通して、生きる力を養う、体験&宿泊施設」です。

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国道1号バイパスの谷稲葉インターから、瀬戸川の上流方面に車を走らせていくと、のどかな里山の景色が広がっています。

聞こえてくるのは、絶え間なく流れる川のせせらぎと鳥や虫の声。ここは、静岡県藤枝市の瀬戸谷(せとや)地域。
今回ご紹介する「水車むら」は、木が絡みついた神秘的な吊り橋を渡った先にあります。

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水車むらのモットーは「古民家で自分で感じて、考えて遊ぼう」。

250年の古民家で遊びながら昔の生活を体験し、最小限の説明で子どもが自分で得る気づきを大切にしています。

今回ご紹介するのは「半日体験プラン」。

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10:00】まずは薪割りからスタート

指導してくださったのはむかし田舎体験 水車むらの代表 保志(ほし)さん。

薪割りには道具は斧と鉈(なた)使用します。基本的な使い方と注意すべきポイントを教えてもらい、さっそく薪割りに挑戦!

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子どもに斧や鉈を持たせる事を心配する親御さんもいるそうですが、あえて体験することを勧めると保志さん。

「経験することで、子どもの自己肯定感を上げ、チャレンジ精神やその子の可能性にフタをさせない。昔、薪割りは子どもの仕事でした。ポイントを押さえれば安全に作業できます」。

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この日使ったのは、瀬戸谷の奥で採れたヒノキ。手にすると、「いい香りがする」「表面は硬いのに中に虫がいる!」など発見が。割った薪にささくれがあっても、ふわっと優しく持つことで軍手を使わなくても、指に刺さらないと教えてくれました。

 

10:30】ヤマメの掴み取りに挑戦

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ミッションは、2匹捕まえること。

追いかけ回してやっと1匹捕まえたけれど、もう1匹で苦戦。今一度、どうしたら捕まえることができるかを考えてみます。

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保志さんがお手本を見せると…あれ?簡単に捕まえてしまいました。ヤマメには習性があって、それが分かれば簡単に捕まえられるそう。

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アドバイスをもとに再チャレンジ!ヤマメとお友達になって、すぐに捕まえることができました。

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捕まえたばかりのヤマメを調理します。包丁をお腹に当てて内臓を取り出すところ目を伏せてしまう子もいるそうですが「できればちゃんと見て学べるといい」と保志さん。

切り身、もしくは調理済みの魚しか見た事がない子も多い現代の子どもたち。人間は魚や植物から命をいただいて生きていること、そして「いただきます」の精神について考えられる貴重な機会です。

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竹串で波打つように、皮から串が突き出ないように加減しながら刺していきます。どのくらいの力であれば突き出ないかも、五感を使った学びのひとつ。

 

11:00かまどで火おこし

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ここで保志さんからのクイズ。

「火をつける時には何を使うか、どこに火をつけたらいいか、分かりますか?」

 

「まずは自分で考えてもらいます。燃えやすさではなく、どんな形、特徴があるかを知るのが大事」だと言います。

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初めてマッチに触れる子も少なくないそう。火のどこが熱いか、かまどはどこまで手を入れられるかなど、自分の手の感覚で学びます。

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「最後に釜を蒸らす時に火を弱くしたい。さあ、どうする?」

まずは自分でいくつか方法を考え、どの方法が一番いいかを検証していきます。

実は以前はプラスチック素材の研究者だった保志さん。答えは1つじゃないという、論理的な思考方法を教えてくれているんです。

 

これからの進んでいく子どもたちの未来のために、生き抜くためには自分で考え、検証し、行動することが大切。

ヒントを聞きながら、子どもが自分で考えるように促してくれる事。そしてどんな回答も受け止めてくれるのが素晴らしい。親はつい口を出しそうになりますが、子供の考えに耳を傾けてみましょう。

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12:00茅葺き屋根の古民家で食事の準備

水車むらの建物は、廃墟寸前だったところを修繕し、当時の雰囲気を残しながら居心地の良い空間に生まれ変わりました。

現代では、ほとんど見ることがなくなった「囲炉裏」を使った調理はとても貴重な体験です。

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ヤマメに塩をふり、囲炉裏で焼きます。焦がさずに焼くためには、塩のふり方にもコツがあります。

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どの辺りの火が強く、食材が焼けそうか手を使って確かめます。藤枝名産の肉厚しいたけから染み出す旨味もこぼさないように気を付けながら焼いていきます。

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ご飯が炊き上がりました。自ら火おこしして炊いたご飯は、子どもも張り切って取り分けます。

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すった山芋に出汁を入れたとろろを、ご飯にたっぷりとかけて。ヤマメや野菜がくれた命に感謝し、いただきます!

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残ったご飯は焼きおにぎりに。自分で握るとなお美味しい!

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一粒残さず完食!片付けや洗い物までしっかり手伝ってくれました。

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食事が終わったら、遊びの時間。建物から瀬戸川の支流である滝ノ谷川に下りることができ、水遊びができます。左奥にあるのは水車小屋です。

 

15:00】最後に今日学んだことを振り返る

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子どもの良かった点や、ここを伸ばすといいとエールをくれたり。子どもにじっくり向き合ってくれていたことに感謝しかありません。

参加したお子さんの中には活動内容に興味が持てないこともあるそうですが「諦めないでほしい」と保志さん。

「子どもは遊びの天才。自然の中で遊んでいれば何かを感じて、興味を持つようになることもあります」。

 

今回ご紹介した料理はヤマメでしたが、ニワトリでもできるそうです。
またバケツリレーで川の水を汲むという五右衛門風呂、テント泊、囲炉裏でランチなど、魅力的なオプションやプランが用意されています。

情緒が磨かれる田舎体験へお子さんと出かけてみませんか?

 

むかし田舎体験 水車むら

【所在地】静岡県藤枝市瀬戸ノ谷12317-1

【電話番号】090-2213-9759(受付時間9:00〜20:00

【営業時間】10:0017:00(開始・終了時間はプランにより異なる)

【定休日】不定休

【料金】半日体験プラン中学生以上5000円(税込)、小人3500円(税込)、オプション各種500円~(税込)

※完全予約制、予約は電話またはメール(suishamura@outlook.jp)にて受付

※詳細は公式サイトで確認を

 

 

[Text&Photo by 小長井真由子(FIKA)]

※掲載内容は 2023年6月時点での情報に基づいており、最新の情報とは異なる場合があります。
※当社では、各店舗・施設・イベント等に関する個別のお問い合わせにはお応え致しかねますのでご了承ください。

 

 

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